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みずいろねっと(仮)

みずいろねっと(仮)

With you 快斗side(ss)

   いつもの景色。
   それが、ずっと変わらない事を願う

   いつでも壊れてしまいそうな
   そんな不安が過るけれど


   いつまでだって繋ぎ止めてみせる と
   強がりにも似た笑顔で
   君の傍にいさせて欲しい

   君に、魔法をかけて

   自分に、魔法をかける


   ずっと。
           ~ With you ~
                  快斗side

   いつの頃からか、
   当たり前に君の姿をとらえる


   そして

   俺の呼び掛けに
   君が振り返る。

   蒼い瞳が俺を捕らえた瞬間
   ふわりと笑う、そんな新一が大好きだ

   新一の名前を呼ぶだけで
   顔がほころんでいくのがわかった。
   きっと、本当に嬉しそうな顔してるんだろうな、俺。


   顔を見るだけで
   ココロが光で溢れていくような感覚があった

   コレは
   恋する想い  

   そのまま、言葉にするだけで
   足下からふわふわしていく


   「好きだよ」


   そう囁いて
   少し俯いて
   頬を染める仕草が、かわいい。


   それはとても言い慣れた言葉。

   「快斗」

   名を呼ばれ
   心が踊る。


   「なに?」


   悪戯心をくすぐられ
   得意のポーカーフェイスで近付いていく。


   「何でもねえよ」


   そっけない返事と
   フイ、と逸らす視線は
   ほんのり紅らむ頬とは裏腹で。

   手にとるように解る
   君のココロの動き。

   先に言わないと、
   言ってしまわないと。

   君から言われてしまったら
   きっと
   崩れてしまうから。

   「ス キ だよ」

   これが、俺の防衛策。


   言葉で
   声で聞いてしまえば
   ひとたまりもない。

   辛うじて偽りの余裕を見せているのだから。


   だから

   君よりも先に言葉に出す。
   そう簡単にココロを言葉に換えない君に。


   そして
   突然

   唇に、
   そっと優しく重ねられる
   微風のような感触


   新一の、少し長い前髪が目頭を撫でた途端
   心臓が踊り出すように震える。
   鼓動とは対照的な
   緩やかな刻に包まれた。


   そして、
   想いを 還す。

   「好きだよ、新一」

   いつまでも
   囁いてあげる。

   言葉も、
   想いも、
   君に捧げよう
   自分の持っている何もかもを。

   それが統べて。

   君が、全て。

   感情が溢れだして止まらない。

   だから

   唇で、想いを包む。


   いつまでも
   この刻が永遠のものである事を願いながら


   ずっと、
   抱きしめる.
   ずっと……



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    2002年8月に密かに打ってたぽえむを
    当時のライコス日記にUPした上、更に
    2003年6月開催の快斗キッドオンリーに
    合わせて無料配布本にしたものです。
    (リサイクルしすぎや)
    無料配布物のため在庫は無いですが
    そのうち完売した小説小噺を集めて再版
    しようと目論んでるので、その暁には
    イラスト+追加のお話でも書いてやろう
    かと思ってます~
    どうだろね、この少女漫画的なぽえむ…
    
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